無題
闇の中で、私は誰かの名前を思い出す
淵に沈みかけていた身体が抗い始める
沈黙の中で、私は誰かの顔を思い出す
淵に呑まれかけていた心が熱を帯びる
名前と顔が誰のものか思い出した時
私は光に包まれた
そうして私はまたここに戻ってきた
ただ、私が縋ったあの人は
ここにも、どこにもいない
少し眠っていた間に
私とは別の季節の中で
未来を刻み始めたのだろう
いっそ、いっそあの淵に全てそのまま沈んでしまえば
きっとこんな苦しみはもう終わったと、冴え返る空気の中で暮れる
淵に沈みかけていた身体が抗い始める
沈黙の中で、私は誰かの顔を思い出す
淵に呑まれかけていた心が熱を帯びる
名前と顔が誰のものか思い出した時
私は光に包まれた
そうして私はまたここに戻ってきた
ただ、私が縋ったあの人は
ここにも、どこにもいない
少し眠っていた間に
私とは別の季節の中で
未来を刻み始めたのだろう
いっそ、いっそあの淵に全てそのまま沈んでしまえば
きっとこんな苦しみはもう終わったと、冴え返る空気の中で暮れる
by ryo-ta-n | 2011-02-06 05:27 | 雑記