無題

私は人々を観察し
生活を体験するために生まれてきたのであって
楽しむためではないのです。


全ての道に、灯火を。
全ての盃に、美酒を。
全ての心に、平穏を。
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# by ryo-ta-n | 2013-12-25 01:35  

無題

想い出が瞼の裏で狂い咲く

熱燗に絆された心の内が、湯気に紛れて昇る

人恋しいことも、愛されることも、全て捨ててしまえたつもりでいても

大雪の寒には、底冷えのする寂しさに襲われては

まだ固執していることに気が付かされる



熱燗はいつしか温燗に

酔いどれては、いつしか冬の深みへ

冬の底には、放り出した記憶が未だ静かに残る
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# by ryo-ta-n | 2013-12-09 23:08 | 雑記  

無題

悲しみはどこまでも巡り
幸せは巡らない

笑いはいつかは途絶えるのに
涙はいつまで経っても乾かない


私は独りのままでいい


私に一寸でも安寧をくれた人達の
隠しきれなかった全ての悲しみを
冥府の奥まで持っていくのだ


どうか笑い尽きるとも
涙は乾くように


彼岸には朱い花が咲き
花弁からは雫が幾筋も
黄泉から呼ばれて零れ落ちる
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# by ryo-ta-n | 2013-09-25 02:32 | 雑記  

無題

気づかぬうちに、私を刎ねて
瞬きのうちに、私を刎ねて
私が何かを感じる前に、私を刎ねて



忘れかけていた
忘れようと努めていた

でも、最後に手を振りあった場所で
イヤホンから静かで人恋しい曲が突然流れるものだから


私は互いの髪が真白くなるまで
傍にいたいと願っただけ


その願いが今、私の首を締め
心を刺している
繰り返し、何度も、何度も


私を刎ねて

知らないうちに、私の毎日から
あなたごと、私を消し去って

この頭が白くなるまで
きっと私はあなたを待ち続けてしまうから
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# by ryo-ta-n | 2013-08-11 01:05  

無題

三尺寝の蜃気楼の中で

あなたは私の前に現れた



柔らかなナイフで私を刺していく

優しい言葉で私を打ちのめしていく

抗う術を私は知らない






真白き入道が私の顔に雨粒を落としていく


近寄れば静寂の中で道を失い

遠ざかれば平穏の中で寂寞を募らせる



再び私そのものがいなかったことにして

あなたはいずこかへと消えてしまった

私の胸に上手に噛み痕を残して



桐の花から大粒の雫がこぼれる
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# by ryo-ta-n | 2013-07-27 14:11  

無題

七つ目の月の、七つ目の夕

影は夜とともに流れ行く



軟草の上に七つ、小桶を並べて

今宵、星の海へ流るる川を映す



空に存れば高く

水面に映れば懐かしく



三下がりの三味を爪弾いて

二つ上がりの調子外れの唄



闇は微睡み、かささぎが並び飛ぶ

会えなくなった片羽は、想いが丈にまかせて

此の岸辺から、彼の岸辺



虫の声音、夏の夜風、遠き鳴神

全てを背風に、私はあの日へ渡り行く
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# by ryo-ta-n | 2013-07-10 22:33  

無題

雨音に耳委ねて歩いて

背筋に入り込んだ雫に慄き

水煙が視界を奪う



歩を進めれば滑り、時に転び

誰かを求めれば雷が声を飲み込んで

気がつけば惨めな傷と後悔にまみれている




生きる事は選択の繰り返し

捨ててしまった可能性が

私の影となり、私を追いたてる




ただ、思う

雨のない道中など味気ない

後悔が身を削る人生こそ

生きてきた証なのだと
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# by ryo-ta-n | 2013-06-23 04:29  

無題

見上げればいつもそこにある


吸殻色の雲

砕けたガラスのような星屑

命の証をぶちまけたような暁

全てを隠す闇夜



全てが手が届きそうなのに

私の手はいつも何一つ掴めない



空から光が落ちてくる

空から雨が落ちてくる

私の眼から涙が落ちていく

私の口から本音が落ちていく



いつになっても、人恋しさだけは私を苦しめる
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# by ryo-ta-n | 2013-06-18 22:19 | 雑記  

無題

その線を跨ぐな

私は当事者になることを捨てた



あの気持ちを思い起こすな

私の本分は観測者なのだから



全ての見てきたことを焼き付け

全ての聞いてきたことを掴み

全てを記憶する



私は観測者

永遠の一人を受け入れた

人として大事なものを欠いた敗北者
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# by ryo-ta-n | 2013-06-17 21:32 | 雑記  

無題

私の持てる言葉は全て口にした

温かく包む言葉だけ



あなたは言葉を返さない

冷たく沁みる微笑だけ



隣で頷くことなく笑うあなたは、黒

何にも侵されない、黒



隣で言葉を枯らした私は、白

未来の定まらない、白
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# by ryo-ta-n | 2013-06-06 01:11 | 雑記