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無題

風花が降りるこんな日に凍った池を見ていると「凍る」ということは、終極の在り方なんだと思う。

かつてのように思うがままに動けず、静かに煌くだけなのに、胸を揺さぶりかけて仕方ない。
自由に流れていた頃の記憶は全て内に閉じ込めて
今はただ氷面鏡に風花を映して、押し寄せる時間に押しつぶされていくのを待っているだけ。

美しいはずなのに、これ以上の形態をとりえない、ともすれば息絶えてしまった姿。


仮に閉じ込めた思い出が昔のように息を吹き返さなかったとしても、
再び流れるその姿を目に出来ることを、解けるその日まで
冴える風の中で願わずにはいられない。
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by ryo-ta-n | 2011-01-12 03:13 | 雑記  

無題

たとえばそれは笑顔だったり
たとえばそれは口癖だったり

一つ浮かんでは消えて
消えてはまた一つ浮かんでくる


たとえばそれは肩口の痣だったり
たとえばそれは車のラジオから流れた歌だったり

いつの間にか記憶しただけなのに
忘れようとしても頭から出ていかない


たとえばそれは真っ白な雪だったり
たとえばそれは一瞬の晴れ間だったり

いつまでもそこに留まらないのに
いつでもその情景が思い出せる


泡の一つ一つがそういうものを包みこんで
浮かび、弾けては心に突き刺さり、そしてまた次が浮かぶ
何もかもを飲み込んでしまおうとしても辛く、そして切ない

黄金色のジンジャエール
たぶん僕は、いくつになってもこの味が好きだと思うし
いくつになっても、この味は辛いままだろう
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by ryo-ta-n | 2011-01-08 00:39 | 雑記  

無題

きっと後悔はしていないのでしょう

きっと過ぎた日の一日でしかないのでしょう

私なぞは、早々と「思い出」と書かれたガラクタ箱の中に放り込まれたのでしょう

そして、それを確認する術は、もうないのでしょう

掃除が終わった後のように、清々しいのでしょう

微塵も過去を振り返ることもないのでしょう

明日を、未来を歩いているのでしょう

私なぞが過去にかまけて、今日すらも歩けないことは、そっと秘めて、伝えないのが吉なのでしょう

それでも、私なぞは、痛くても、痛くても痛くても痛くても、「思い出」の箱の中であがくのでしょう
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by ryo-ta-n | 2011-01-05 01:27 | 雑記  

無題

焦れに焦れ
泣きに泣き
いっそ死んでしまいたいと願う

石榴の木を見ては、貴方が好きと言った事を思い出し
桜の木を見ては、貴方と訪れた桜山の奥を思い出し
暮らしの小さき事にすらつけ、貴方を思い出す

寝ても覚めても心よじれ
涙痕残して泣く気力も早や失せた

家人はやつれる私を心配し
友人は腑抜ける私を叱り
一人二人と私の周りの目が白けていく

別れの言葉を忘れ去ることなどできず
その真意を未だに受け入れられない
鍛えねばならないのは、むしろ私の心

焦れに焦れ
泣きに泣き
それでも貴方の幸せを願うばかり
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by ryo-ta-n | 2011-01-03 03:34 | 雑記  

無題

新たな暦の始まりは、何かの終わりと引き換えにやってくる

容のあるもの、言葉では捕らえきれないもの、手放せないもの

何かの在り方が変わる時、人は歯を食いしばらなければならない

痛みに、苦しみに、悲しみに膝が折れないように



重ねた掌は、実は僕しか握っていなかった

告げられた言葉は、沈黙でしかなかった

どんなに求めても、どんなに手を伸ばしても

欲しかったものは、思い出と時間の隙間に逃げていく



新たな記憶を育む勇気はなく

秘めやかな日々を手放す勇気もなく

さりとて、自分の足跡を見つめる勇気もない



終りと初めの狭間で

自分が辿った時を、想いを、人を超えられず

全ての鼓動に触れることが、ただただ、苦しい
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by ryo-ta-n | 2011-01-01 02:00 | 雑記