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ブラック・イヴ

光の下で笑顔に溢れている人がいる。
この上もなく幸せな気持ちで。

路地裏で涙をこらえている人がいる。
この上なく寂しい気持ちで。


生まれたのは幸せになるためだと、
誰もが信じて一日一日を乗り越えているのに、
なぜこうも違うのだろうか。


幸せになることは誰かにとっては罪であり、
不幸なことは誰かにとっては幸せであり、
博愛の前夜、混沌とした空気が僕を包む。




幸福、恨み、怒り、信頼、愛情、侮蔑、感動。




それぞれがそれぞれの業を担い、ゆっくりと心に何かを刻み込むようにして前夜は明けていく。
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by ryo-ta-n | 2006-12-26 02:30 | 雑記  

心の力

押入れの中のダンボール箱をひっぱり出して、整理してみた。
冬服を出すつもりだったのだけれど、
アルバムがその中の一つから出てきた。
そんなところにアルバムをしまった覚えはなかったから、
適当にパラパラとめくってみることにした。

懐かしい顔が幾人か写った写真が数枚と、
そしてその幾人かと旅行に行った写真が更に数枚。
そのページで俺の手は止まった。

…あぁ、そうだね、そういうこともあったよね。

今はもう会いたくても会えない奴、
あるいは今どこにいるのか分からない奴、
そういう友達が紙切れの中からこっちを見ている。


そっと、目を窓の外へ移してみた。
日は大分傾いている。
写真の一枚に、海辺で水平線に隠れていく太陽を写したものがあった。
その写真は別に大したことはないものだった。
粗末なもので、何が美しいのか全く分からないようなものだった。
けれど、こうしていると、あの一日の終わろうとしていた時の光が
頭の中にはっきりと浮かんでくる。
それはまだまだ輝き足りないと思えるくらいに、眩しく、赤く、そして切なかった。


また目を写真に写してみた。
そこにあるのは、ただの平面の記録なのに、
その日の風の強さや、暑さ、潮の匂い、そして彼らの声が、
胸の奥底から頭に向かって押し寄せてくる。


あの時、俺たちはあの場所で生きていた。



記録として正確に残っている数枚の写真は、
記憶としてあやふやに残っている俺の心には勝てなかった。
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by ryo-ta-n | 2006-12-04 03:51 | 雑記