カテゴリ:雑記( 244 )

 

無題

燗酒をつけつつ、ちびりちびり
あなたの影を思い出しては、あの時
どんなに夢見心地だったかを思い出す

燗酒を干しつつ、ぐいぐい
あなたの言葉を思い出しては、あの時
どんなに想っていたのかを思い出す

燗酒が冷めて、ほろりほろり
今もあなたと触れながら、この時
愚かな自分をそっと苦笑う

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by ryo-ta-n | 2015-11-29 19:11 | 雑記  

無題

もうすぐ、夜が明ける

山の端が朱に輝く

東を向いて歩き始める時間が来た



まだ、夜が残る

沖は鈍く紫に煙る

西には抗い難い夢が残る



宵に見始めた夢は、捨てきれないまま毎日過ぎていく
白昼夢こそ見なくなったけれど
未練はそこかしこ
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by ryo-ta-n | 2015-06-01 04:51 | 雑記  

無題

少ないから弱いとは限らない

多いから正しいとは限らない

誰かの思想や欲望で私を縛るな



大勢のために、誰か一人の命の在り方を決めつける



あらゆる所で嘘をつかせて
違和感に溢れた毎日を
死ぬまで送る


そういう自分で自身を苛ませるような在り方を強要するならば
私は、私の命は、幾度でも牙を剥いて、爪を立てて、挑み続けてやる
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by ryo-ta-n | 2015-04-02 03:32 | 雑記  

無題

夜の街に滴が落ちる
涙、雨、酒

やがては色を失い
音も失い
本当に存在したのかすら
確信が持てなくなる

全ては曖昧な記憶の中で
心に傷がつかないように
ゆっくりと角を落されていく

ある時は熟成と呼び
ある時は改竄と罵られ
ある時は欺瞞と嘆かれながら

滴の中に映り込んだものが
一体なんだったのか
短い人生の中で
理解なぞできるわけがない

ただその輪郭を
覚え、追い、触れようとする理不尽さは
有限な命への懸命な抗議のように思える


今夜も一日の全てを包み込んだ滴が
胸の奥でひっそりと、そしてはっきりと
落ちていく
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by ryo-ta-n | 2015-03-04 02:29 | 雑記  

無題

あれはそう、昔の話
若い男が旅をして
出会ってしまった人にはもう
全てがそこに揃っていた

追いかけては消えていく
そんなことの繰り返し

けれど、全てはそこにある
そんなことの繰り返し



あれはそう、月のある朝
旅することが生きがいと
語る男は背を向けて
本当の言葉を押し殺す

追いかけては逃げていく
そんなことの繰り返し

けれど、全てはそこにある
そんな古い、昔の話



あれはそう、旅立ちの朝
黒い瞳のその奥に
自分の姿映しこみ
せめて寄り添うその間

追いかけては逃げていく
そんなことの繰り返し

けれど、全てはそこある
そんなことの繰り返し



あれはそう、何度目の夜
交わした約束胸に秘め
信じ続けてすり減った
私の旅はどこへ行く

追いかけては逃げていた
そんなことの繰り返し

けれど、全てはここにある
小さな時間の、記憶の話




あれはそう、昔の話
若い男が旅をして
出会ってしまった人には
全てがそこに揃っていた

追いかけては消えていた
そんなことの繰り返し

だから、全てはここにある
まだ見えない、これからの話
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by ryo-ta-n | 2014-10-07 03:06 | 雑記  

無題

想い出が瞼の裏で狂い咲く

熱燗に絆された心の内が、湯気に紛れて昇る

人恋しいことも、愛されることも、全て捨ててしまえたつもりでいても

大雪の寒には、底冷えのする寂しさに襲われては

まだ固執していることに気が付かされる



熱燗はいつしか温燗に

酔いどれては、いつしか冬の深みへ

冬の底には、放り出した記憶が未だ静かに残る
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by ryo-ta-n | 2013-12-09 23:08 | 雑記  

無題

悲しみはどこまでも巡り
幸せは巡らない

笑いはいつかは途絶えるのに
涙はいつまで経っても乾かない


私は独りのままでいい


私に一寸でも安寧をくれた人達の
隠しきれなかった全ての悲しみを
冥府の奥まで持っていくのだ


どうか笑い尽きるとも
涙は乾くように


彼岸には朱い花が咲き
花弁からは雫が幾筋も
黄泉から呼ばれて零れ落ちる
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by ryo-ta-n | 2013-09-25 02:32 | 雑記  

無題

見上げればいつもそこにある


吸殻色の雲

砕けたガラスのような星屑

命の証をぶちまけたような暁

全てを隠す闇夜



全てが手が届きそうなのに

私の手はいつも何一つ掴めない



空から光が落ちてくる

空から雨が落ちてくる

私の眼から涙が落ちていく

私の口から本音が落ちていく



いつになっても、人恋しさだけは私を苦しめる
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by ryo-ta-n | 2013-06-18 22:19 | 雑記  

無題

その線を跨ぐな

私は当事者になることを捨てた



あの気持ちを思い起こすな

私の本分は観測者なのだから



全ての見てきたことを焼き付け

全ての聞いてきたことを掴み

全てを記憶する



私は観測者

永遠の一人を受け入れた

人として大事なものを欠いた敗北者
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by ryo-ta-n | 2013-06-17 21:32 | 雑記  

無題

私の持てる言葉は全て口にした

温かく包む言葉だけ



あなたは言葉を返さない

冷たく沁みる微笑だけ



隣で頷くことなく笑うあなたは、黒

何にも侵されない、黒



隣で言葉を枯らした私は、白

未来の定まらない、白
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by ryo-ta-n | 2013-06-06 01:11 | 雑記