無題

随分と長いこと止めていたタバコを最近また吸うようになった。
周りが明日に熱くなればなるほど、ますます醒めていく瞳。
全てが蒼く、冷たく見えてくる。

こんなはずじゃなかった、なんてことは思ったことはない。
ここは自分が望んで辿ってきた道の上。
きっと昔の俺は、心のどこかでこうなりたかったんだろう。

涙を流すこともなく、腹の底から笑うこともない。
見場を気にせず、自分の好きなところへ舵をとる。
一人きりで、毎日。

誰かに感づかれないように、霧の中を行く。
誰の声も届かないように、峰伝いに。
遠くに見える街の灯かりの中には、どんな人がいたのだろう。

俺は昔、あの灯の一つだった。
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by ryo-ta-n | 2007-08-03 19:32 | 雑記  

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