羽虫

机の上のスタンドに、小さな羽虫が飛び込んできた。
人でも触れれば火傷は免れない蛍光灯に、
勢いよくその小さな小さな羽虫は突っ込んで行き






そして死んだ。






全ての怒りと、晩夏のむせるような悲哀を、その身に乗せて、勢いよく。
不条理な命の理と、無常な世界への反抗をその身に刻み、
今羽虫はスタンドの下で横たわる。
煌々とスポットライトを浴びながら。





ああ、覚悟を決めた者の魂は、かくも美しい。
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by ryo-ta-n | 2006-09-12 01:25 | 雑記  

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