悲しみを表現する

喜んだり、悲しんだり、怒ったり、人は色んな感情を持っている。
で、今回は自分が下手くそながらもダンサー(だと思いたい)であるので、それにからめてちょっと。

喜ぶ、これは表現するのは結構簡単で、満面の笑みを浮かべれば大抵はGoサインがもらえる。
勿論、「ちょっとした幸せ」とか、「毒を含んだ幸せ」とか注文が複雑になってくると
笑みだけではダメで、もっと内面から湧き出る何かを出していかないといけない。
ただ、その何かを掴むのは物凄く大変で、自分がそれの輪郭を感じられるようになるには
相当稽古が必要になる。

怒り、これもそれなりに簡単だと思う。
怒りに限らず大きなエネルギーを持った感情は表現しやすい。
振りを付けるときもダイナミックにして違和感がないし。
でも、嫉妬とかくすぶる火の様な怒りとかはやっぱり難しいんだけどね。

恐れ、ここいらへんからかなりレベルが高くなってくる。
喜んでみて、とか怒ってみて、とか急に誰かに言われても
多分殆どの人が頭の中にある程度のイメージができるんじゃないかと思う。
でも恐れてみろって言われてもなかなかイメージ湧かないんじゃないかな、って思う。
いや、ホラー映画で超絶叫してるシーンみたいなのは浮かぶかもしれないんだけど
実際表現するのってもっと日常に潜む恐怖だとか、胸騒ぎっぽいものとかで
そういうイメージはかなり練りこまないと湧かない。
更にそれをダンスで表現しろって言われると相当難しくなってくる。

愛情、これはかなり難しい。
エロ過ぎなのとか、家族愛とかは別として、正統派のロマンチックなのはやり辛い。
いやまぁ、自分がヨゴレのせいかもしんないけど。
実際激しくエロイの表現してって言われると相当短時間で
コレ!ってカンジのものができあがるし。

そして悲しみ、これが最高に難しい。
これほど表現するのが難しいものはない。
これは大泣きするくらいの激しいものでも、一生懸命やってもどうしてもチャチくなりがちなのだ。
多分人間悲しい思いって結構してると思うけど、それは向き合いたくないもので
なかなか実態がつかめないんだと俺は思う。

でも、どの感情でも少しでも表現できたなって思う時は、本当に気持ちがいい。
というか、あっ、これが自分が抱いてた感情だったんだ、とかビックリすることが多い。
自分がよりいいダンサーであるために何か生活の中でちょっとしたことがあると
踊りに変えてみることがあるんだけど、一度振られて
一年くらいくよくよしていた悲しみを表現しようとしてみた。
で、それを自分の納得できるまで表現するのは数ヶ月かかったけど
その間それまでの事を見つめ直していくわけでホントに辛かった。
だけど、表現できたとき、悲しみって消えるんだよね。
その振られたことに限らず、どんな悲しみでも。
何て言うの、昇華されて、美しいものになるっていうカンジ。

ダンス、絵、歌、空間芸術、自分の気持ちを表現する方法って一杯あると思う。
昔はどれ一つとして俺は全然理解できなかった。
っていうか、ハァ?なにそれ?って思うことが殆どだった。
でも、今は少しずつだけど、この人はこういう事を表現したいのかな、って思える。
少しずつ自分が成長してるっていう表れだったらホントに凄く嬉しい限りである。
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by ryo-ta-n | 2005-02-18 05:13 | 雑記  

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