無題

忘れたい。
今日のことを、忘れたい。
昨日のことを、忘れたい。
誰かのことを、忘れたい。

願えば願うほどに、記憶は鋭い音を立てていく。
咽ぶ香りを満たしながら、心に苦しみの瞬間を彫りこんでいく。

夜、空を見上げて、滲みながら瞬く星々を見遣る。
身体に残る古い記憶を探して、誰かに旧いと馬鹿にされながら、戻りたいと願う。

何故、この身体はこの広く美しい世界の一部なのに、
そこに収まる私はこんなにも不便で苦しいのか。

帰りたい、帰りたい。
この身を捨てて帰りたい。
忘れたい、忘れたい。
私が私でしかないことを、忘れたい。
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by ryo-ta-n | 2009-08-24 04:32 | 雑記  

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