無題

最終電車がホームを離れていく。
乗ればどこかに帰れたんだけど、僕は乗らなかった。

帰れる場所が、望む場所とは限らない。



シャッターの降りた駅の隅で、僕は手すりに腰掛けた。
深夜26時の街に雨が降り始める。

ネオンの下品な灯りすらも、愛おしい。



誰にも咎められやしないのに、灯りの下には誰もいない。
みんな、隠れるように闇の中に漂ってる。

朝が来たら、みんなどこに行くんだろう。



ギロチン台が咎人を迎え入れるように、
始発電車が近づいた駅のシャッターがゆっくりと上がり始めた。

次は、僕の番かもしれない。
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by ryo-ta-n | 2009-06-08 02:07 | 雑記  

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